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「努力して成功する物語」が共感を得られない

31歳・埼玉の公立高校教諭は、米コロンビア教育大学院留学で何を学んだか?先生にこそ「海外留学」勧める、納得の理由

31歳・埼玉の公立高校教諭は、米コロンビア教育大学院留学で何を学んだか? | 東洋経済education×ICT | 変わる学びの、新しいチカラに。 (toyokeizai.net)

https://toyokeizai.net/articles/-/605154

 

「努力して成功する物語」が共感を得られない時代になってきている。ビリギャルも今だったらもっと反感を買うか売れないし、スタンフォードの彼女も10年前だったら賞賛されて映画化だったかもしれない。金銭的にも精神的にも日本人は貧しくなり余裕がなくなった。

この記事の先生に罪は無いのですが、これを読んだ普通の人、才能が無い人、努力できない人、努力しても到達できない人からの、「自分は関係ない」「気に入らない」という反感や悪意を私はビンビン空気を感じるんですよ。私ですら手放しで称賛したくない、「もういいや、おなか一杯」という感想を持っている自分に驚いています。社会学を学んでいると世の中の空気に敏感になりまして。

「自分もやればできる」から「(親ガチャに外れた、競争に負けた)自分はどうせ無理」へ。学力や金銭だけでなく、才能や意欲や行動力の格差社会。「やればできる」と言ってくるのは成功したやつ。気に入らない。

こうやって、社会の分断が加速していくのです。誰かがその中間に立って両者を結びつけないと、貴族と平民みたいな戦前や平安時代みたいな社会になりますね。すでになっているというか。

「もともと恵まれた立場の人が努力して成功した物語」は大衆を敵に回す。恐ろしい教訓です。

「成功できないお前はダメなやつ」と責められる空気。

普段、高校生にそういう講演をしていないか。私もとても反省させられます。

  • この記事を書いた人

yamauchi

山内太地(やまうち・たいじ) 株式会社 最新学習歴 代表取締役 (旧一般社団法人 大学イノベーション研究所 所長) 1978年岐阜県中津川市生まれ。東洋大学社会学部社会学科卒業。理想の大学教育を求め、47都道府県14か国及び3地域の884大学1174キャンパスを見学。日本国内の4年制大学約800校(2018年度現在)はすべて訪問。著書に『真実の大学案内』、『下流大学に入ろう!』、『時間と学費を無駄にしない大学選びシリーズ』、『こんな大学で学びたい! 日本全国773大学探訪記』、『大学生図鑑2012』、『アホ大学のバカ学生』、『22歳負け組の恐怖』『東大秋入学の衝撃』、『大学のウソ 偏差値60以上の大学はいらない』、『就活下剋上』など。年間150件ほど全国の高校で進路指導講演。大学・高校のコンサルティングも手がけます。

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